2012年5月28日月曜日

Admiration of linen

今日は先日伺ったリネン屋さんから聞いたお話。

日本では常にフレンチリネン、ベルギーリネン、リトアニアリネン等、色々な産地の麻が話題にのぼっていて、それに対する憧れは永遠のよう。

でも正直な話、20年服を作っている私でも、素材だけを見て産地を当てるのは到底無理。そして心では産地なんて実はどうでも良いなんて思っていたりする。

リネン屋さんいわく、

日本のお客様が求めているのはヨーロッパの古着であるような徹底的に洗い込まれて密になり、くったりとしたテーブルリネンのような風合い。一方ヨーロッパのお客様はくったりとしたぬめりの上に乗るツヤの良いリネンなのだそう。

なるほどお国柄が出るものですね。勿論各地特色はあるのだろうけれど、どちらかと言うとこの場合、好みの方にお国柄がでているような気がします。

生地屋にとってのスタート地点はどちらにしても高密なリネン、そこにどういった加工で風合いを作っていくかが勝負、試行錯誤の末、同じ番手の麻素地からは実に色々な風合いの生地が出来上がっていきます。

“これはね、ヨーロッパのメゾンのリクエストで作った生地。”

“ネップが多いって言うんで、もう作られへん、って言うたんですけど、どうしてもってことで改良したのがこれです。ピカピカでしょ。”

“これを見た日本のメーカーが、これをもう少し軽くってことで作ったんがこっちね。”

“ほんで、その後更にカジュアルにって言う客がおってぇ、こうなるわけですよ。”

何だか最初のが一番良いような、、、最後のは随分こなれちゃいましたねぇ。と私。何でもこねくりまわしすぎると駄目なんだよなあ、、。

それにしても日本の高密度素材の技術は世界一。その技術で何を表現できるかがセンスなんですね~。全部いいとこ取りは結局二流になってしまうのかも?




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