2012年5月9日水曜日

2eme bureau

パリの某ブランドでアシスタントデザイナーとして働いていた頃、日々の雑務に追われるアトリエの空気に耐えられず、2nd officeと名を打ってしばしば近くのカフェに逃げ込んだものである。

天気の良い日にはちゃっかりテラスに陣取り、すばらしい開放感!頼むものはもちろん

"Un demi s'il vous plait!" (ハーフパイントのビールです、勿論)

仕事気分なんてすっかりどこへやら。
まぁ、たまにはストレスフリーな脳がサクサクアイデアを提供してくれたりもするけれど、大抵は実務は忘れ、おしゃべりに明け暮れる。そして、結構な割合でアトリエから強制帰宅のお迎えがあり、その時間には職人たちも一息ついていたりして、、、、そうして夏の一日は過ぎていった。

クリエーションをするフィールドとして、そこの生産現場はあまりに酷な環境で、想像力も、コレクションのアイデアも、そのストレスに打ちのめされてしまうのが日常茶飯事。そこから逃れる術なり、場所なりが時として必要だという結論から、私たちはそのカフェを2eme bureauと名付ける事としたのである。

以来、どこで物作りをしていても、その存在は心のどこかにうろついていたのかもしれない。

さて、今日は天気もよいので、飯田橋のカナルカフェでお友達とランチ&ミーティング。
そこは都心には珍しく、水辺だからか実にゆったりした時間と空気がながれており、何とも解放的な気分。それがふと、かの記憶をよみがえらせた。

東京は、都心には良いカフェはあっても人、音、情報で溢れかえっているし、郊外では自然はあっても、ソティスフィケートした空間を見つけるのは至難の業。結局私は後者を選び、日本の2nd officeはお預け、ということになっていた。

しかし、ここはそんなジレンマを払拭してくれる空間。
都心にいることも忘れ、女3人の~んびりと午後のひと時をすごしたのでありました。

ちと遠いけど、あった、あった、東京の2eme bureau.



2 件のコメント:

  1. 確かにない。そういう空間。
    まだ東京に勤めていたころ、その辺の川沿いのレストランでディナーをしたんだけど、カナルカフェだったのかな~。その時とても心地よくて、同じくPARISを思い出したことを思い出した^^。その店に連れて行ってくれたのもPARISにいた人。 豊橋には行きたいカフェないわーーー

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  2. うん、多分同じところだと思う。今度は夕暮れ時にアペロにでも行きたい感じ。カフェの方はランチ後もクローズしないでダラダラいられていいよ。
    しかし、ココ福生にも、豊橋同様そんなカフェってないんだよね~。この辺りは何でもアメリカチックに大振りで、飲み物頼めばプラのコップに500mlくらい入ってそうな勢いよ~。嫌いじゃないけど時めきはしないかな??

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